パワハラの定義や意味って何?6類型(種類)や内容を簡単説明!

パワハラ

昨今、TVやニュースでもよくパワハラ(パワーハラスメント)という言葉をよく聞くようになりました。最近では、セクハラ、モラハラ、マタハラなどハラスメントといわれるものは、30種類以上あり、何でもハラスメントになりそうなくらいです。

一番よく知られているパワハラといえば会社でのことをイメージすると思いますが、最近ではスポーツの世界でも見られるようになり、より身近に感じられるものとなりました。

厚生労働省が立ち上げている「あかるい職場応援団」の調査によると平成28年から過去3年間にパワハラを受けたと答えた人は32.5%で約3人に1人がパワハラを経験しています。

その一方で、一言でパワハラと言っても具体的にどんなこと?これってパワハラ?って悩む人も多いと思います。そこで、今回はパワハラについての定義意味、厚生労働省がまとめた6類型(種類)の内容を簡単に説明していきたいと思います。

より身近になってきた今だからこそ、これを読んでパワハラから逃れましょう。

パワハラの定義って何?

開いた本とハテナ

引用元:https://www.photo-ac.com/main/detail/1893316?title=%E9%96%8B%E3%81%84%E3%81%9F%E6%9C%AC%E3%81%A8%E3%83%8F%E3%83%86%E3%83%8A

パワハラとはパワーハラスメントの略語です。すでにパワハラという略語で世間に浸透していますね。厚生労働省では、平成24年3月に「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」を取りまとめました。この中でパワハラの定義を下記の通り示しています。

パワハラの定義
同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為

これを具体的に見てみましょう。

職場の地位・優位性を利用している

上司から部下に対するものに限られず、専門知識が豊富であったり、経験が長いなど職場において相対的に優位な立場を利用しているので、同僚間・部下から上司といった人間関係も含まれます。

業務の適正な範囲を超えた指示・命令である

本来の業務上の命令や指導の範囲を超えているものはもちろんですが、業務上の命令や指導であっても、社会的に明らかに目的が違うと認められるものはパワハラになり得ます。

パワハラではこの「業務の適正な範囲」という判断が一番難しいところです

相手に対して精神的苦痛を与えたり、その職場環境を悪くする行為

相手の人格や尊厳を否定する発言を行なうことで、精神的苦痛を与えることもパワハラです。また、パワハラを繰り返したり、継続して行うことで職場の環境が害されている場合もパワハラとなります。

厚生労働省がまとめたパワハラの6類型(種類)とは!

まとめ 指さし

引用元:https://www.photo-ac.com/main/detail/2359250?title=%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81%E3%80%80%E6%8C%87%E5%B7%AE%E3%81%97

ヒサコ
同僚間や部下から上司へのパワハラもあるのね~
ノブオ
んー、何となく社会環境の中では誰でもパワハラに関わる可能性があるってわかったけど、実際働いているとどんなのがあるのかなぁ?
退職代行屋さん
どんな行為がパワハラになるのか、パワハラの種類について具体的にまとめられたものがあるのでこれからご紹介していきますね。

厚生労働省はパワハラを6つの類型に分けています。

身体的な攻撃

殴る、蹴る、叩くなどのいわゆる暴力を振るうことです。

例えば、提案書を上司に提出したところ、「出来が悪い」と怒鳴られ、灰皿を投げつけられて、眉間を割る大けがをした。お店でのマナー練習の際、怒鳴られて、ポスターを丸めた物で頭部を強く約30回殴られた。など明らかに暴力とわかるものです。

精神的な攻撃

侮辱、暴言など精神的な攻撃を周囲の人の前で行うようなことです。本人の前で直接言われることはもちろんですが、社内でのメールにおいても全員に一斉送信されているものの中で特定の個人に対して責任追及や罵倒している行為も含みます。

例えば、上司から部下に対して「意欲がない、やる気がないなら、会社を辞めるべきだと思います」などと記載されたメールを、部下本人とその職場の同僚に送信した。これは上司としての指導を超えたものとして捉えられ精神的な攻撃をしたとパワハラ扱いになります。

また社員の地位を脅かすような言葉「辞めてしまえ」や「おまえは小学生並だな」といった侮辱にあたる言葉、「バカ」「アホ」といったひどい暴言は業務の中で必要な言葉ではありません。このような暴言も精神的な攻撃としてパワハラと認められることがあります。

人間関係からの切り離し

簡単に言うと仲間外れや無視です。一人だけ別室に席を離されたり、職場の全員が呼ばれている忘年会や送別会にわざと呼ばれなかったり、話しかけても無視されたりすることです。

職場の上司や先輩、古くから勤めている社員など、職場内での優位な立場を使って行われるとパワハラになります。

過大な要求

明らかにできそうにない仕事を強制することです。新人にベテラン社員の仕事をやらせるなど物理的、時間的に無理なノルマを強要するようなことです。

例えば、一晩では終わらないような量の業務をさせられ、徹夜をせざるを得ない状態などです。

一人一人の業務量は会社や部署によっても異なるので、単に仕事の量が多いというだけではパワハラにはなりません。しかし、業務上の些細なミスをしたことの見せしめ的に、能力や経験を超える無理な指示を他の社員よりも多く与えたりすることはパワハラとして扱われます。

過小な要求

明らかに本人の能力より少ない仕事量しか与えないことです。

ノブオ
えっ!過小な要求って、、、仕事を減らされることもパワハラになるの?
退職代行屋さん
そうなんです。営業なのに社内の掃除だけをさせられたり、事務員にお茶汲みばかりさせたりすることも過小な要求に含まれることがあります。
ヒサコ
お茶汲みもパワハラ扱いになるの?
退職代行屋さん
パワハラにおいては「業務の適正な範囲」というのがとても難しいんです。

個の侵害

いわゆるプライバシーの侵害です。家族や恋人のことや信仰する宗教など業務とは関係ないことを聞いてくることです。

例えば、有給休暇を取得して旅行に行こうとしたところ、上司から「誰と、どこへ行くのか、宿泊先はどこか」などを聞かれたりすることです。業務上必要であれば「業務の適正な範囲」ですが、しつこく聞かれたりする場合はパワハラに該当します。

また、管理職として社員の管理の目的ではなく、管理職の優位性を利用して、私生活や休日の予定を聞いてきたり、携帯電話やロッカーなどの私物をのぞき見たりすることもパワハラ扱いになります。

これら6つの中で圧倒的に多いのが、精神的な攻撃です。精神的な攻撃は体調を崩すだけでなく、心の病も引き起こし、最悪の場合自殺に追い込まれることもあります。

注意

6つにあてはまらないからパワハラではないということではありません。どれか1つでもあてはまったり、ここに示したもの以外でも身体的精神的ストレスを感じる場合にもパワハラとなることがあります。

パワハラの事例紹介

裁判所

引用元:https://www.photo-ac.com/main/detail/2192721?title=%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80

パワハラと認められた事例

派遣労働者が就労先でパワハラを受けたとして派遣先に慰謝料等を請求した事案

(事案の概要)

派遣労働者として働いていたAは、派遣先の従業員らからパワハラを受け、派遣先での仕事をやめざるを得なくなりました。Aは派遣会社に対し、不法行為(使用者責任)及び派遣会社自身の不法行為に基づく損害賠償として、慰謝料等の支払いを求めました。

従業員らから受けたパワハラの内容としては、

  1. 作業指示通りに行っていなかったAに対して「殺すぞ」と暴言を吐いてきた。
  2. Aの所有する車に危害を加えるような発言を繰り返した。

①の言動を行った従業員はもともと荒っぽい言動をする性格で、「いい加減にせえよ」という程度の意味で使った。

しかし、裁判では「殺す」という表現は、業務・指導の際に用いる言葉として一般的に使われない言葉であり、常識から外れているとしてパワハラと認めました。

②に対しては、冗談やからかいとして行われたとも思われますが、Aはこのような発言を嫌がり、嫌がっていることも伝えていました。それでも繰り返し発言したことでパワハラと認められています。

一度の発言では違法にならないことでも、繰り返し行われることでパワハラと認められることがあります。

次に、派遣会社でパワハラを行っていた従業員らは、指導・監督を行う立場であったが、業務上の指導に用いる言葉遣いや指導方法について上司から教育を受けたことはなかった。

そこで従業員の選任や指導を怠った派遣会社にも責任があるとして、派遣会社に慰謝料を30万円請求しました。

パワハラと認められた理由
  • 「殺すぞ」という言葉は、業務や指導においては必要のない言葉である為。(精神的な攻撃)
  • 本人が嫌がっているにも関わらず繰り返し嫌がらせを行った為。(精神的な攻撃)

パワハラと認められなかった事例

上司からパワーハラスメントを受けて適応障害に陥ったとして、慰謝料請求をした事案

(事案の概要)

デイセンター長のAは上司からパワハラを受け、適応障害になったとして、不法行為、安全配慮義務違反として損害賠償と慰謝料を請求しました。

上司から受けたパワハラの内容としては

  1. 利用者数が伸び悩みデイサービスの利用者獲得のため、Aを含む複数の社員に対し、近隣の住民宅へチラシを配布するよう複数回指示した。
  2. 会議において利用者数増加のための対策を立てるようAに求めた。
  3. Aが業務上必要な物品購入の許可を求めた際、事業推移状況に応じて購入した方がいいという上司と意見が合わず、許可を得ることができなかった。そのためAが対応に苦労する日々が続いた。
  4. 社内の看護師が退職したため、新たに看護師募集をチラシに掲載したいと申し出たAに対し、「あなたが必死になって看護師を連れてきなさいよ。」と叱責し、チラシに募集を掲載することを拒絶された。

Aは過重な業務により精神疾患を発症し、労災申請が認められたにも関わらず、パワハラとは認められませんでした。

認められなかった理由
  • 専務である上司の叱責や指示は、業務の適正な範囲内であった。

このように行為がパワハラに当たるかどうかは、事実関係の有無、行為が行われた目的、行為の類型、程度、この行為によって労働者が精神的・肉体的苦痛を受けたかなどあらゆる条件を検討していくことになります。

パワハラにあったらどうする?

実際にパワハラにあっているとわかったらどうすればいいのでしょうか。

1.どんなことをされたのか記録する

まず、パワハラと思われる行為をされた場合は、いつどこで誰が何を何のために(5w1h)したのかを記録します。後々の事実確認などで有効なので、メモや録音など最適な方法で記録を残します。

2.周囲に相談する

パワハラは我慢していても解決しません。なかなか言い出すことは難しいですが、エスカレートする可能性もあるので、まず同僚や上司に相談しましょう。周りの協力を得ることで、パワハラを行う本人が自らの行為に気づく場合もあります。

3.会社の窓口や人事担当者に相談する

上司に相談できない場合は、人事部や社内相談窓口に相談しましょう。会社等の組織は、相談者が不利益にならないよう、プライバシーの確保を配慮することを求められています。

4.外部の相談窓口に相談する

社内に相談窓口がない場合や、社内では解決できない場合は、外部の相談窓口に相談しましょう。全国の労働局・労働基準監督署にある総合労働相談コーナーは、無料で相談を受け付けていて、電話でも相談できます。

外部の相談窓口

もし退職のことを考えたら、退職代行サービス

パワハラのことで悩んで、会社の人に相談したり、外部機関に相談して解決できればいいですが、もしできなくてずるずる引きづってしまったらどうでしょう。精神的苦痛によってうつ病などの精神疾患を発症してしまうかもしれません。

そうなる前に会社を退職するという選択肢もあります。しかし、自分から退職したいと言ったらますますパワハラがエスカレートしてしまうのではないかと不安になる人も多いと思います。

そんな時に役立つのが「退職代行サービス」です。退職代行サービスとは第三者が本人の代わりに会社へ退職の意思を伝えるサービスです。

最近では、退職を伝えるだけでなく、退職後の転職のサポートまで行っている会社もあるので一度チェックしてみてください。

退職代行サービスとは?即日退職までの流れとリスクや注意点を解説!

2019.05.12

まとめ

それでは今回の記事をまとめます。

  1. パワハラとは職場の地位・優位性を利用して業務の適正な範囲内を超えて命令・指導すること。
  2. パワハラには6種類あり、どれも本人が身体的精神的ストレスを感じるもの。
  3. もしパワハラにあっているとわかったら早く解決。
  4. パワハラから逃れるために退職を考えたら便利な退職代行サービスを利用。

パワハラは、社会での人間関係の中で起こることで、個人によって適正な業務の範囲内での命令・指導の捉え方が違うととても判断が難しいものです。

パワハラ行為の種類は6種類ありましたが、どれか1つに当てはまればパワハラではなく、本人が身体的精神的ストレスを感じる場合には、パワハラと認められることがあります。

パワハラを受けてしまったら、一人で悩まず誰かに相談することをオススメします。社内に相談するところがない場合も、社外に相談するところがいくつもあります。

それでも無理だと思ったら、自分の身体を壊す前にその会社を辞めることも考えましょう。今は便利な退職代行サービスがありますので、会いたくないパワハラの相手に会わずに辞めることもできます。

パワハラ対策に取り組む企業は増えてきていますが、従業員数の少ない企業ではまだまだ取り組まれていません。精神的な疾病など体調を崩す前に自分の身は自分で守りましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。